TOP 特別展 年間スケジュール 生誕200年 ミレー展 -愛しきものたちへのまなざし-

特別展情報

  • 展覧会紹介


    2014年は、ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875)の生誕200年にあたる年です。
    本展はこれを記念し、国内外のミレー作品約80点によりミレーの画業を回顧します。

    ミレーは、それまで絵画の主題とはなりえなかった農民の労働の様子を見つめ、宗教性をもたたえた荘厳な農民画の世界を生み出しました。その背景には、フランス初の風景画派の誕生の地となったバルビゾン村の自然豊かな制作環境がありました。また、幼い頃から育まれた自然に対する畏敬、身近なものへの慈愛がミレー作品の根幹を成しています。ノルマンディーの寒村で過ごした子供時代のまなざし、妻と9人の子どもに対する父親としてのまなざしを感じ取ることができます。

    本展では、初期から晩年までの作品をご紹介するとともに、家族の肖像や生活の情景を描いた作品に焦点をあてることで、ミレーの作品世界の新たな広がりをお楽しみいただきます。

     

    ◆第1章:プロローグ形成期

    本展覧会のプロローグでは、裸体習作や、油彩による模写など、ミレーの画業形成期に制作された作品を中心にご紹介することで、ミレー芸術の原点に迫ります。

    ミレーは故郷に近いシェルブールで画業を本格的に学び始めます。《アルカディアの羊飼い》はこの頃の作品で、現存するミレーの作品のうち最も古いものの一つです。

     

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    《アルカディアの羊飼い》
    1836-38年頃 油彩・カンヴァス
    トマ=アンリ美術館、シェルブール=オクトヴィル © Daniel Sohier

     

    その後、シェルブール市からの奨学金を受け、画壇の中心パリで学び始めます。《男性の裸体習作》はアカデミックな訓練を受けていた時期の作品で、力強い表現の中にミレーの画技の成長を読み取ることが出来ます。このような裸体習作は、当時最も高貴なジャンルとされた歴史画を制作する基礎として、画家が学ぶカリキュラムの中で位置づけられていました。


    ミレーが歴史画家を養成するカリキュラムの中で画業を形成していったことは、《聖ステファノの石打ち》にも見て取れます。この作品はその大きさと主題から、当時の若い画家にとって、エリートコースにのるための登竜門であったローマ賞コンクールの準備のために制作された作品であると考えられています。

     

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    《男性の裸体習作》
    1837-38年 油彩・カンヴァス
    トマ=アンリ美術館、シェルブール=オクトヴィル © Daniel Sohier 

     

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    《聖ステファノの石打ち》
    1837-39年頃 油彩・カンヴァス
    トマ=アンリ美術館、シェルブール=オクトヴィル © Daniel Sohier 

     

    ◆第2章:自画像・肖像画

    本章では、ミレーが身近な対象に注いだ温かいまなざしを感じ取ることのできる肖像画や、芸術家としての自身を見つめた自画像を中心にご紹介いたします。
    ローマ賞コンクールへの2度の落選、シェルブール市からの奨学金の打ち切りなどを経て、ミレーはシェルブールに戻り、肖像画家として生計を立てようと試みます。

    この時期、ミレーは仕立て屋の娘ポーリーヌ・オノと結婚しました。医師、海軍将校、ブルジョワなどの有力者の肖像画を手がける一方で、妻やその家族を描いた肖像画を多く手がけました。
    病弱であったポーリーヌは、結婚して3年足らずで若くしてなくなってしまします。その後、彼女の遺族によって大切に保管されていたミレーの初期作品は、トマ=アンリ美術館にまとめて寄贈されました。

    本章では、トマ=アンリ美術館の全面的な協力のもと、ミレーの肖像画の表現の変遷を追うことの出来る内容となっています。

     

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    《自画像》
    1841年 油彩・カンヴァス
    トマ=アンリ美術館、シェルブール=オクトヴィル © Daniel Sohier

     

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    《部屋着姿のポーリーヌ・オノ》
    1843-44年 油彩・カンヴァス
    トマ=アンリ美術館、シェルブール=オクトヴィル © Daniel Sohier

     

    ◆第3章:家庭・生活

    本章では、ミレーが制作した「家族」や「家庭生活」をテーマとした作品をご紹介いたします。1840年代の後半より、ミレーは農民の労働を描いた作品を制作します。1849年からはパリから近郊のバルビゾン村に移り住み、農民画に専心し、農民画家としてその名を知られるようになります。
    ミレーを代表する作品としては、「種をまく人」や「落ち穂拾い」といった、大地での労働を主題としたテーマの作品がよく知られています。

     

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    《待つ人》
    1860年 油彩・カンヴァス
    ネルソン=アトキンズ美術館、カンザスシティ
    The Nelson-Atkins Museum of Art, Kansas City, Missouri. © John Lamberton

     

    一方で、ミレーは、農村の家庭生活の情景を描いた作品を生涯描き続けました。
    食事のための水汲み、衣服の修繕、裏庭での家畜の世話など、何気ない生活の情景を切り取ったかに見える作品には、自身を近くで支えた妻子や、幼い頃に故郷で共に生活した母や兄妹との記憶や思いが反映していると考えられています。
    日々の営みに温かいまなざしを注いだ画家としてのミレーの姿に迫ります。 

     

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    《子どもたちに食事を与える女(ついばみ)》
    1860年 油彩・カンヴァス 
    リール美術館

    © RMN-Grand Palais / Jacques Quecq d'Henripret / distributed by AMF

     

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    《農民の家族》
    1871-72年 油彩・カンヴァス
    ウェールズ国立美術館、カーディフ
    © National Museum of Wales 

     

    ◆第4章:大地・自然

    人は、大地から恵みを受け、子孫へといのちを繋いでいきます。生活を共にする動物もまた、いのちの繋がりを支えています。
    本章では、ミレーの代表的な作風とされる大地での労働する人々の姿や、人々を取り巻く自然風景に焦点を当てた晩年の作品について展観いたします。前章を踏まえることで、ミレーが描いた労働の姿や、身近にある豊かな自然の描写は、人が暮らすこと、生きること、世代をつなぐことと密接な結びつきがあることが明らかになります。

    ミレーの初期の大作で、当館コレクションを代表する作品《種をまく人》に先行する同主題の作例や、《落ち穂拾い、夏》の他、日本初公開のサロン出品作《牛に草を食ませる女》など、充実した内容となっています。

     

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    《クーザン村》
    1854-73年頃 油彩・カンヴァス
    ランス美術館 © C. Devleeschauwer

     

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    《種をまく人》
    1847-48年 油彩・カンヴァス
    ウェールズ国立美術館、カーディフ © National Museum of Wales

     

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    《牛に草を食ませる女》
    1857-58年 油彩・カンヴァス
    ブル王立修道院付属美術館、ブール・ガン・ブレス © Hugo Maertens, Bruges 

     

  • 開催概要


    【名 称】

    生誕200年 ミレー展 -愛しきものたちへのまなざし-

     

    【会 場】

    山梨県立美術館

     

    【会 期】

    2014年7月19日(土)~8月31日(日)

     

    【開館時間】

    午前9:00~午後5:00(入館は午後4:30まで)

     

    【休館日】

    7月22日、28日、8月4日、25日

     

    【主 催】

    山梨県立美術館 山梨日日新聞社・山梨放送
    生誕200年ミレー展実行委員会

     

    【特別協賛】

    大和ハウス工業

     

      一 般 大学生
    観覧料 1,000円(840円) 500円(420円)
    ※( )内は20名以上の団体料金、前売料金、宿泊者割引料金
    ※小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の児童・生徒は無料
    ※県内65歳以上の方は無料(健康保険証等持参)
    ※障害者手帳をご持参の方はご本人と介護の方1名が無料
    ※本特別展のチケットで、常設展示のミレー作品も観覧できます。

    ※前売券取扱所
    山梨県立美術館、山日YBS本社受付、山日YBS富士吉田総支社
    ローソン、セブン-イレブン
    ※前売券販売期間
    4月22日(木)~7月18日(金)
  • 関連イベント


    ■記念講演会

    ミレーを取り巻く環境や風土との関わりについての講演とトークセッション

    【日時】 7月19日(土) 14:00~16:00

    【講師】 井出洋一郎氏(府中市美術館館長)、ルイーズ・ル・ギャル氏(トマ=アンリ美術館館長)

    【場所】 総合実習室

     

    ■記念講演会

    社会的な背景を踏まえた、絵画における農民像や家族像の受容についての講演

    【日時】 8月2日(土) 14:00~15:30

    【講師】 馬渕明子氏(国立西洋美術館館長)

    【場所】 総合実習室

     

    ■キッズ・プログラム 「羊と生きる―羊毛を身近に体験する」

    ミレーの作品に描かれる羊や羊毛の文化について、楽しみながら理解を深めるレクチャーと実技

    【日時】 7月30日(水)

    ①10:00~12:00 (小学生対象)
    ②13:30~15:30 (中学生対象)
    ※開始10分前までにお集まりください。

    【講師】 (株)アナンダ 西岡優子氏

    【場所】 ワークショップ室

    【定員】 各回30名

    【申込期間】 7月8日(火)~7月29日(火)

     

     《お申し込み方法》

    FAXまたは電話にてお申し込み下さい。
    ① 参加希望コース (午前 / 午後) ② 氏名 (ふりがな) ③ 年齢(学校名・学年)
    ④ 電話番号(Fax番号) ⑤ 参加される保護者名 を必ず記入、または電話でお伝えください。

     

    《お申し込み先》
    〒400-0065 山梨県甲府市貢川 1-4-27 山梨県立美術館
    「キッズ・プログラム」係
    TEL:055-228-3322 FAX:055-228-3324 

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