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最新特別展情報

  • 展覧会紹介


         山梨県立美術館開館40周年記念

    シャルル=フランソワ・ドービニー 

    ―バルビゾン派から印象派への架け橋―

      10月20日(土)~12月16日(日) ※会期が変更になりました。

       

      あるがままの自然に、美しさを見出して描いたバルビゾン派の画家ドービニー。アトリエを設えた船を用い、水辺の光を大胆に表現したその作品は、印象派の画家モネの源流として位置づけられます。本展は、印象派の先駆と評された画業に迫る、国内初の展覧会です。

     

     
     
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      1817年、画家である父親の元に生まれ、幼少期を自然豊かな環境で過ごしたドービニーは、いつしか風景画家の道を志すようになります。当初は、アカデミックな画家としての成功を志し、風景画の中に宗教や神話の主題を込めた歴史風景画に取り組みました。

     

     《聖ヒエロニムス》 1840年 165.0×195.0cm ピカルディ美術館、アミアン

    ©cliché Musée de Picardie Irwin Leuiller

    (1840 年サロン出品作)

       

      ドービニーは、コンクールでの落選をきっかけに、アカデミックな成功を目指すことを断念し、あるがままの自然の美しさを表現することに専心していきます。フォンテーヌブローやバルビゾンをはじめ、フランス各地を旅しながら、自身の心を捉えた美しい自然を描き出し、当時重要な絵画の発表の機会であったサロン(官展)に出品を続け、評価を得ようと挑戦し続けました。

      自然をありありと描き出すレアリスムの画家として評価を高めていく一方、興味深いことに、ドービニーの絵画は「印象」を「荒描き」したにすぎない「未完成」の作品だとして、批評家たちからの非難を集めます。絵具や色彩の主張が強く、筆触の効果が露わなその作品は、古典的な描法から逸脱したものとして槍玉に上げられました。 

     

     

    特別出品
    《オプトゥヴォスの水門》 1856年 86.0×159.0cm 国内個人蔵

     

    特別出品
    《ボニエール近郊の村》 1861年 85.1×150.0cm 国内個人蔵
    (1861年サロン出品作)

     

     

      1857年以降は、アトリエを設えた船「ボタン号」で河川を旅して、船上で制作をおこなう独自の制作スタイルを確立します。この旅の様子は、版画集『船の旅』からうかがい知ることができます。釣りや食事、寝泊まりの様子など、コミカルでユーモアにあふれる表現が魅力的な作品であり、画家の制作の様子を伝える重要な資料でもあります。

     

       

    《ボタン号》 制作年不詳 171.5×147cm 個人蔵

    © Archives Musées de Pontoise

     

     

    《アトリエ船》

     

    《蒸気船》

     

    《飲み食い》 

    以上3点とも『船の旅』全16点より 1862年刊 山梨県立美術館

    シャルル=フランソワ・ドービニー 

      

     

      船での旅を通して、水辺にきらめく光や、時刻とともに表情を変える空といった移ろいゆく対象を見つめる、瑞々しい魅力に溢れた作品が生み出されました。後に印象派の画家クロード・モネも船上で制作をおこなっていますが、これにはドービニーによる先例が大きな影響を与えたと考えられています。

     

     

    《日の出、オワーズ河畔》 1865年 100.0×162.5cm  リール美術館

    © RMN-Grand Palais / Thierry Le Mage / distributed by AMF

     

    特別出品

    クロード・モネ 《セーヌ河の朝》 1897年 82.0×93.5cm  油彩・カンヴァス 公益財団法人 ひろしま美術館

     

     

      この世を去る前年である1877年まで、ドービニーは精力的に旅を続け、自然との新たな出会いを求め、その感動を画布に表現し続けました。繰り返し取り組んだことで知られる河川風景のみならず、海岸や山岳地帯など、様々なレパートリーに挑戦しています。

     

     

     

    《ヴィレールヴィルの海岸》 1870年  108.0×218.0cm

    油彩・カンヴァス   東京富士美術館

    (1870年サロン出品作)

     

     

    《山間の風景、コートレ》 1873年 97.8×130.8cm

    油彩・カンヴァス 山寺後藤美術館 

     

       本展では、先駆的な風景表現によって、モネやゴッホにも敬愛されたバルビゾン派の画家ドービニーの画業について、国内外の優品によりご紹介いたします。

  • 開催概要


      一 般 大学生
    観覧料 1,000円(840円) 500円(420円)
    *( )内は20名以上の団体料金、前売料金、県内宿泊者割引料金
    *高校生以下の児童・生徒は無料(高校生は生徒手帳持参)
    *県内65歳以上の方は無料(健康保険証等持参)
    *障害者手帳をご持参の方、およびその介護をされる方は無料
  • 関連イベント


    ◎大人のための美術講座 「写実」と「印象」:ドービニーの生涯と作品について

    講師 担当学芸員

    日時 11月10日(土)  13:30~14:00

    場所 講堂 

     

     

    ◎ 担当学芸員のギャラリー・トーク

    日時 11月10日(土)  14:30~

    場所 特別展示室(申し込み不要、本展チケットが必要です)

     

     

    ◎ こども美術館

    日時 11月11日(日) ①10:00~11:30 ②13:30~15:00

    場所 ワークショップ室・特別展示室

    対象 小学生・中学生(小学1~3年生は保護者同伴)            

    (各回定員保護者を含め約20名、参加無料、申し込みが必要です)

    ☆「こども美術館」申込方法

    FAXまたは電話にて以下の情報をお伝えください。

    ①参加希望時間  ②全員の氏名(付添の方も含む)

    ③年齢(学年)  ④電話番号(FAX番号)

    【申込先】

    山梨県立美術館「子ども美術館」係(開館日の9:00~17:00)

    tel.055-228-3322  Fax.055-228-3324

     

      

    ◎記念シンポジウム

    専門家とともに、ドービニーの画業を多角的に検討します。

    パネリスト    三浦篤氏 (東京大学教授)

               髙橋明也氏 (三菱一号館美術館館長)

               小泉順也氏 (一橋大学准教授)

               小坂井 玲 (当館学芸員) 

    日時 11月17日(土) 13:30~16:00(予定)

    会場 講堂(申し込み不要、聴講無料)

     

     

     

    ◎展覧会開催記念特別コンサート 「歌で旅するドービニーの時代」

    フランスを拠点に活躍する小林氏、棚田氏による特別コンサート。
    ドービニーによる挿絵が施されたフランスの民謡集、当時の美術批評家でもあったゴーティエの詩による歌曲の演奏など、ドービニー展の世界を音楽で旅するプログラムです。

    出演 小林真理(メゾ・ソプラノ、ストラスブール音楽院教授)

           棚田文紀(作曲家、ピアニスト)

    日時 12月1日(土)   開場13:00 開演13:30~15:00(途中休憩10分)

    場所 講堂 (定員120名、申し込み不要、鑑賞無料)

     

    ≪出演者紹介≫

     

    ■小林真理(メゾ・ソプラノ、ストラスブール音楽院教授)

    鎌倉市生まれ。10歳より中村浩子女史に師事。東京芸術大学音楽学部声楽科(1993年に博士号を取得)、パリ国立高等音楽院声楽科ではレジーヌ・クレスパン女史に、古典声楽科ではウイリアム・クリステイ氏に学ぶ。1994年にフランス歌曲国際コンクールでフオーレ賞、1988年にはオラトリオ・リート国際コンクールではリタ・シユトライヒ・記念大賞他、数々の国際声楽コンクールにて受賞。

    バロックから現代音楽に至る幅広い演奏活動を行い、ヨーロッパのみでなく、アメリカ、東欧、オーストラリアにてもソリストとして活躍している。現在は、ストラスブールの国立地方音楽院で声楽の専任教授を勤め、ニースのアカデミー他、各国でマスタークラスを行い、後進の指導にも情熱をそそいでいる。

     

     ■棚田文紀(作曲家、ピアニスト)

    岡山市生。東京芸術大学音楽学部作曲科、パリ国立高等音楽院で学ぶ。パリ音楽院では作曲科、管弦楽法科、ピアノ伴奏科の全科でプルミエプリ(一等賞)を得て卒業。以降、作曲家、ピアニストとしてフランスを中心に活動を続けている。現代音楽のアンサンブル、イティネレールのピアニストとして数多くの現代作品の初演にたずさわる一方、パリ国立高等音楽院室内楽科の教授として後進の指導にも当たっている。作品の多くはEditions Lemoineから出版されている。

     

     

     

    ◎ドービニー展紹介アニメ

    HP(当ページ上部)と展示会場で、ドービニーの紹介アニメーション動画を公開しています。

    ≪製作者紹介≫

     ■城井文

                                    

     アニメーション作家。こども番組を中心としたアニメーション演出・制作で知られる。

     テレビ関係では、CM「僕は、アステラスのくすり。」(アステラス製薬)、NHKみんなのうた「あるいテコテコ」「ポッケ」のほか、Eテレ「いないいないばぁっ!」に登場する“ジャンジャン”のキャラクターデザインを手がけている。

      また、ミュージックビデオの分野では、秋元康の小説「象の背中」を基にしたアニメーションの制作や、国内外の映画祭で正式上映された「僕らの手には何もないけど」(RAMWIRE, ソニーミュージック)に携わる。後者は、「くものうえのハリー」(パイインターナショナル)として絵本化されるなど、幅広い分野で活躍している。

     本展では、画業紹介映像のほか、ディスプレイ映像、テレビCMを制作している。

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