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  • 山梨県立美術館のコレクション


     

     山梨県立美術館には、特別展示室の他に、ミレーとバルビゾン派の作品を中心に紹介する<ミレー館>、山梨ゆかりの作家たちの作品を中心に紹介する<テーマ展示室>、甲府市出身の著名な美術家、萩原英雄の作品やコレクションを紹介する<萩原英雄記念室>があります。これらの展示室では、年に4回展示替えを行い、常時「コレクション展」を開催しています。

     これまで独自のテーマで紹介してきた県美コレクションを、開館40周年を迎える本年度は、一年間のリレー企画「県美図鑑」として開催します。春季は日本画、夏季は現代美術、秋季は版画、冬季は洋画を中心に、名品をはじめ、学芸員こだわりの作品など、幅広く、また丁寧に県美コレクションの魅力を紹介します。

  • コレクション展Aミレー館 作品リスト


    第1室では山梨県立美術館のミレーコレクションを、第2室ではバルビゾン派の画家の作品を中心に展示しています。

    ミレー館 第1室
    ジャン=フランソワ・ミレーの生涯

     ミレーの世界

     

    ミレー館の第1室では山梨県立美術館のミレーコレクションをご覧いただけます。《種をまく人》のほか、《落ち穂拾い、夏》《冬(凍えたキューピッド)》《鶏に餌をやる女》《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》《グレヴィルの断崖》《ポーリーヌ・V・オノの肖像》等を展示しています。

     

     

    ジャン=フランソワ・ミレー 《落ち穂拾い、夏》 1853年 油彩・麻布


    ミレー館 第2室
    バルビゾンの画家たち

    バルビゾン派・風景画の系譜

    ルソー、ディアズ、トロワイヨン、デュプレなど、フランスのバルビゾン村で制作を行った「バルビゾン派」の画家たちの作品を紹介します。

    また、クロード・ロラン、ライスダール、クールベなど、西洋風景画を代表する画家の作品を展示します。

     

     

    ギュスターヴ・クールベ 《川辺の鹿》 1864年頃 油彩・麻布 

      

     

    開館40周年記念特別展 小特集 カミーユ・コロー

    当館開館40周年記念特別展として、今秋、「バルビゾン派」の画家ドービニーの国内初となる個展を開催予定です。

    ドービニーは重要な風景画家として活躍し、印象派やゴッホなど、後世の画家たちに大きな影響を与えました。そのドービニーと大変親しく、彼に大きな影響を与えた画家がコロー(1796~1875)です。夏季の小特集では、19世紀風景画の巨匠・コローの作品とドービニーとの交友の様子をご紹介いたします。

     カミーユ・コロー 《大農園》 1860-65年頃 油彩・麻布

    展示期間:2018年6月5日(火)~9月9日(日)
    ※季節に合わせて年4回展示替えを行っています。

  • コレクション展B テーマ展示室 作品リスト


    展示替えごとにテーマを設けて展示します。

    日本画と工芸/「県美図鑑」Vol.2 現代美術

    日本画と工芸 

    夏のモチーフを描いた日本画と、あわせて工芸作品もご紹介します。

    ※展示される工芸作品には、当館が平成28年度に、国際交流基金から寄託されたものが含まれています。これらの作品は、日本を代表する工芸家が1980年代以降に制作し、日本の工芸を世界に紹介するために集められたもので、世界各国で展示され多くの人を魅了しました。夏季に展示される四点は、いずれも夏を彷彿させる優品です。

     ※前後期で大幅な展示替えをします。

     また本章のみ、6月5日(火)から9月9日(日)までの展示となります。

     前期:6月5日(火)~7月29日(日)

     後期:7月31日(火)~9月9日(日)

     

     

     

       

     

    開館40周年記念 リレー企画「県美図鑑」Vol.2 現代美術

    「現代美術」とは何でしょう。一見“分からない”と思ってしまいがちな作品にも、それが生まれた背景があります。学芸員の視点を軸に、当館コレクションの中から選ばれた作品をご紹介することで、「現代美術」とは何かを考えます。

     

    日本の戦後 「現代美術」のはじまり

    1940年代末から、戦前・戦中に活動していた作家たちが、シュルレアリスムや抽象といった手法で、戦争体験や戦後の状況を表すようになります。50年代に入ると、特に若い作家たちによって、戦後の現実に目を向け批判的にとらえようとする動き(リアリズム)が活発化し、50年代を通じて多くの作家たちが社会的な事件などを取り上げました。そこには、敗戦後の混乱からほどなく、東西冷戦の構造に組み込まれ、朝鮮戦争に与し、基地闘争や第五福竜丸の被爆に揺れる日本の姿がありました。

     

     

    池田龍雄 《ぬし(化け物の系譜)》 1955年 鉛筆・紙

     

     

    過去の作品との対話 

     1980年代には、国内外で、それまでの美術の歴史そのものを着想の源泉にするような作品が多く生み出されました。それは、歴史として位置付けられている作品や作家を引用(時には盗用)し、その価値を認めている社会や美術を巡る制度に疑問を投げかけています。批判的なまなざしを向けて作品を制作する作家がいた一方で、むしろユーモアを感じさせるアイディアや、憧れとも取れる感覚を基にした作品もつくられました。ここで紹介する作品は、いずれも過去の作品や作家を引用していますが、それらと対話するかのような手法がとられています。

     

     

    福田美蘭 《ミレー”種をまく人“》 2002年 特殊紙にピエゾグラフ印刷、アクリル絵具、額

     

     ミレーの代表作《種をまく人》、ではありません。この絵は、ミレーの作品をもとにした、画家・福田美蘭による別の作品です。ではどこが違うのでしょうか。もとであるミレーの《種をまく人》を思い浮かべて比較することができるでしょうか。私たちが作品を“見る”という体験をし、“知っている”という認識を持つことは、実はとても不確かなものであるということをこの作品は教えてくれます。福田美蘭は、このように西洋の名画を引用したユーモア溢れるかたちで、私たちの視覚体験にひそむズレを可視化するとともに、西洋美術の歴史が日本においてどう受容されてきたかをも問い直しています。

     

     

    さまざまな素材、挑戦

    現代美術では、従来の美術のジャンルにあてはまらないものが数多く生み出されています。特に1970年代から80年代にかけて、絵画、彫刻、工芸・・・といった分類ではなく、平面、立体など、作品の形状を言い表す言葉が、既存のジャンルの用語に代わり広く使用されるようになりました。作家たちは、さまざまな素材を用い、それまでになかった表現を目指しました。

     

     

     冨永泰雄 《スウェル・フォームブルー 12.97》

     1997年 フレスコ、合板、漆喰、顔料

     

    冨永泰雄はフレスコという技法を用いています。支持体に漆喰を塗り、乾かないうちに顔料で彩色するもので、西洋美術では古くから壁画の装飾などに使われてきました。さらに、日本の伝統的な建築において使われてきた漆喰の「磨き壁」という技法も取り入れています。作品はswell=膨らむという意味を持ち、その形態は種をイメージしているといいます。張りのある独特のかたちからは、膨張するエネルギーが、破裂する直前に凝縮されている、力強さや緊張感が感じられます。

     

     

    “日本”的なもの

    現代の日本で美術を探求してきた作家たちは、“日本”的なものに非常に自覚的です。特に1990年代以降、世界においても日本においても、日本というバックグランドが作品に何らかのかたちで取り入れられたり、伝統に意識的に与することで戦略的に作品を発表していく姿勢がみられます。世界に向けた作家のアプローチの手法であるとともに、普段日本という環境に無自覚でいる私たちへの揺さぶりとも言えるでしょう。

     

     

    須田悦弘 《銀座雑草論》 1993年 ブリキ、金箔、木彫

     

     

    須田悦弘 《雑草》 2002年 木彫・彩色

     

    須田悦弘は朴の木を彫刻刀で彫った木彫をさまざまな空間に展示するインスタレーションの手法を用いています。デビュー作である《銀座雑草論》は、自作の移動式の画廊を銀座のコインパーキングにとめて展示したものです。金色の内部は茶室のイメージで、木彫の植物が一つだけいけられています。

    《雑草》をはじめとした植物は、何気ない場所に展示されることも多く、探し出すことが一つの鑑賞方法にもなっています。

    精巧な木彫が配されることで、それまでの空間が異なるものに変化することが意図され、清澄な雰囲気を生む表現として評価されています。

    展示期間:2018年6月12日(火)~9月17日(月・祝) ※「日本画と工芸」は 2018年6月5日(火)~9月9日(日)
    ■コレクション展 関連イベント
    ・担当学芸員のギャラリートーク
     おもにコレクション展B(テーマ展示室)の内容を解説します。
     日 時:7月7日(土)14:00~(予定)
     場 所:テーマ展示室(コレクション展B) 
     ※申し込み不要、コレクション展チケットが必要です。

  • コレクション展C 萩原英雄記念室 作品リスト


      萩原英雄と「イソップ物語」

    山梨県甲府市出身の作家・萩原英雄は、抽象的な表現の木版画で注目を集め、国際的にも高い評価を得ています。萩原が制作した版画や油彩画など3971点と、蒐集品888点が当館に寄贈され、「萩原英雄記念室」が開室しました。

    夏季は萩原英雄コレクションから富士山を描いた版画と、萩原が愛した「イソップ物語」から題材を得た作品をご紹介します。

    展示期間:2018年6月5日(火)~9月9日(日)
    ※季節に合わせて年4回展示替えを行っています。

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