種をまく 世界がひらく 山梨県立美術館

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ホームコレクション主な収蔵作品ジャン=フランソワ・ミレー落ち穂拾い、夏

ジャン=フランソワ・ミレー
《落ち穂拾い、夏》

1853年 油彩・麻布 38.3×29.3cm

 ミレーは生涯に3度、四季連作を制作しており、《落ち穂拾い、夏》は最初の連作の「夏」にあたる。一般的にフランスでは小麦などの穀物の収穫は7月から8月にかけて行われる。そして収穫の際、刈った穀物を全て取り入れるのではなく、畑を持たない貧しい人びとのために、穂を地面に残しておく習慣があった。バルビゾンに移り住んだミレーは、聖書に登場する落ち穂拾いの行為をみて驚くと同時に、深く感銘を受けたとされる。収穫された穀物の大きな山を背景に描いているものの、ミレーは、落ち穂を拾う貧しい女性たちを主役に据えている。