アーツ・アンド・クラフツとは、19世紀のイギリスでウィリアム・モリス(1834~1896)が提唱した、生活と芸術の統合を理念とするデザイン運動のことをさします。産業革命で失われつつあった職人による手仕事の復興をめざしたモリスの思想は、ヨーロッパ全体へ波及し、家具、テキスタイル、宝飾などさまざまなジャンルに影響を与えました。さらにアメリカでは建築家フランク・ロイド・ライトが機械生産ならではの職人芸にも共通の理念を見出し、新たな展開を見せます。本展では160点に及ぶ作品を通じてアーツ・アンド・クラフツ運動の多様な展開を紹介します。