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最新特別展情報

  • 展覧会紹介


     

    黄昏の絵画たち 

    近代絵画に描かれた夕日・夕景
    2019年6月22日(土)~8月25日(日)

    ※会期中展示替えがあります。
    前期:6/22(土) - 7/21(日)

    後期:7/23(火) - 8/25(日)

     

    過ぎ去った時間への郷愁を誘うとともに、繰り返し訪れる明日を予感させる「夕日・夕景」は、洋の東西を問わず、古来、多くの人々の心を捉えてきました。
    西洋の絵画において、つかの間に変化する夕刻の光は、17世紀に「風景画」が成立し、自然を観察して描くことの重要性が高まって以来、画家たちによって探求されるテーマとなりました。19世紀のターナー、コンスタブル、ミレーやルソーといったバルビゾン派の画家たち、モネやピサロといった印象派の画家たち、そして20世紀のモダニズムの展開へ、「夕日・夕景」のテーマは引き継がれていきます。
    また、明治時代に西洋絵画の技術と文化が本格的にもたらされた日本では、それまで自国の文化のなかで培われてきた情緒や象徴性と結びつきながら、絵画における「夕陽・夕景」の表現が展開しました。
    本展では、西洋絵画から浮世絵、日本画まで、約160点を展観し、「黄昏の絵画たち」の豊かな世界をひもときます。

     

      

    カミーユ・ピサロ 《ルーアンの波止場・夕陽》 

    1896年ヤマザキマザック美術館

     

    プロローグ:19世紀中葉以前の夕景表現―近代的夕景の“発見”

    17世紀に「風景画」が成立し、自然を描くことへの関心が高まって以来、束の間に変化する夕刻の光の描出は画家たちにとって重要なテーマとなりました。本展は、17世紀、18世紀に活躍した風景画家たちの夕景表現から出発します。

    ジョゼフ・ヴェルネ 《夏の夕べ、イタリア風景》 

    1773年 国立西洋美術館 

     

     

    ドラマチックな逆光から包み込む光へ  

     

    19世紀のフランスでは、風景画が大きく隆盛します。人の感情を動かす現実の自然現象を捉えようとしたバルビゾン派の画家たちは、強い逆光表現を好んで用い、夕景を描きました。その後、モネやシスレーといった印象派の画家たちが登場すると、光によって変化する色彩に関心が置かれ、景観全体を包み込むような夕刻の光が表現されました。

     

     

    ウジェーヌ・ブーダン 《ブレスト、停泊地》

    1872年 愛媛県美術館

     

    クロード・モネ 《橋から見たアルジャントゥイユの泊地》

    1874年 油彩・カンヴァス 三重県立美術館

     

    夕陽とモダニズム

    印象派以降、画家たちは、色彩と形態による造形的な可能性を模索する傾向を強め、次第に写実から解き放たれていきます。光の移り変わりに応じて、形や色彩が様々な表情を見せる夕景は、彼らの制作の契機として、重要な役割を果たしています。

     

     

    モーリス・ドニ 《日没の訪問》 

    1911年 世田谷美術館

     

    ライオネル・ファイニンガー  《夕暮れの海Ⅰ》

    1927年  油彩・カンヴァス    愛知県美術館

     

    「逆光」の移入

    日本への本格的な西洋絵画の技術が移入は、1876年、工部美術学校が設立されて以降のことでした。バルビゾン派の流れを汲む画家アントニオ・フォンタネージの指導により、光の効果を捉えた迫真的な絵画技法が日本へと伝えられたのです。夕景は変化する風景空間を描出する題材として取り組まれたと考えられます。

     

    高橋由一 《芝浦夕陽》1877年頃 金刀比羅宮

      

    「夕暮」「晩帰」主題の流行

    パリで学んだ黒田清輝の帰国以降、純度の高い色彩で光を表現する技法が伝えられました。陰影を紫で描くなど、印象派風の表現は日本の洋画壇の主流となっていきます。夕景表現においても、あたり一面に拡散する柔らかい光の描写が試みられるようになり、「夕暮」「晩帰」を主題とした作品が数多く生み出されました。

     

    藤島武二  《池畔納涼》

    1897年 油彩・カンヴァス   東京藝術大学大学美術館

      

    表現主義的」夕景

    明治末・大正期に入ると、画家たちはそれぞれの個性を重視した、「表現主義的」な作品を描くようになります。彼らが描いた夕日・夕景からは、ゴッホをはじめとするポスト印象派の画家たちの影響や、大正期の文芸思潮に通底する「生命主義」の影響を窺うことが出来ます。

     

     

    萬鉄五郎《太陽の麦畑》

    1913年頃東京国立近代美術館

     

    浮世絵、日本画にみる夕景表現

    本展では、西洋絵画と、日本洋画の他、浮世絵や日本画に描かれた夕景・夕日についてもご紹介します。浮世絵に夕景が描かれるのは、19世紀に入り、風景が主題となってからのことで、その代表絵師が葛飾北斎と歌川広重です。日本人の細やかな感性と結びついた叙情的な主題が魅力となっています。明治、大正、昭和にわたり活躍した吉田博は、伝統的な自然観と、西洋由来の技法理論を調和させた版画作品を残しています。日本画家の菱田春草は、空気を描出する方法として「朦朧体」を用いて、夕にみられる微かな光の表情をその作品に捉えています。

     

    ※会期中展示替えがあります。
    前期:6/22(土) - 7/21(日)
    後期:7/23(火) - 8/25(日)

     

     歌川広重 《近江八景之内 三井晩鐘》 1834年 島根県立美術館

     

    吉田博 《瀬戸内海集 帆船 夕》 1926年 島根県立美術館

     

    菱田春草 《暮色》 1902年 京都国立博物館

     

    エピローグ:20世紀中葉以降-原風景としての夕景

     20世紀も半ばを過ぎると、洋の東西を問わず、表現手法の多様化が進み、各作家の個性的な表現が追求されるようになります。エピローグでは、このような時代の中でとりわけ夕景表現にこだわった、ジョルジュ・ルオーら、5人の作家を紹介いたします。

     

    ジョルジュ・ルオー《避難する人たち(エクソドゥス)》1948年 パナソニック 汐留美術館

     

     小野竹喬 《夕空》 1953年 公益財団法人 ウッドワン美術館

     

  • 開催概要


    名   称 : 黄昏の絵画たち 近代絵画に描かれた夕日・夕景

    会   場 : 山梨県立美術館 特別展示室

    会   期 : 2019年6月22日(土)~8月25日(日)

              ※会期中展示替えがあります。
             前期:6/22(土) - 7/21(日)
             後期:7/23(火) - 8/25(日)

     

    休 館 日 : 6月24日(月)、7月1日(月)、8日(月)、16日(火)、22日(月)、29日(月)、8月5日(月)、19日(月)

    開館時間 : 午前9:00~午後5:00(入館は午後4:30まで)

     

    【主 催】 山梨県立美術館 読売新聞社 美術館連絡協議会 テレビ山梨 

    【協 賛】 ライオン 大日本印刷 損保ジャパン日本興亜

    【特別協賛】 早野組

    【後 援】 山梨日日新聞社・山梨放送 テレビ朝日甲府支局 朝日新聞甲府総局 

           毎日新聞甲府支局   産経新聞甲府支局   共同通信社甲府支局 時事通信甲府支局 

                  山梨新報社   日本ネットワークサービス エフエム富士 エフエム甲府

    【協 力】 山梨交通株式会社   気象庁  甲府地方気象台

     

     

      一 般 大学生
    観覧料 1,000円(840円) 500円(420円)
    *( )内は20名以上の団体料金、前売料金、県内宿泊者割引料金
    *高校生以下の児童・生徒は無料(高校生は生徒手帳持参)
    *県内65歳以上の方は無料(健康保険証等持参)
    *障害者手帳をご持参の方、およびその介護をされる方は無料
  • 関連イベント


    ◎記念講演会

    講師:柳原一徳氏(島根県立美術館 専門学芸員)

    日時:7月20日(土)午後2:00~3:30

    場所:講堂

    ※申込不要、聴講無料

     

    ◎大人のための美術講座

    講師:担当学芸員

    日時:8月18日(日)午後1:30~2:00

    場所:講堂

    ※申込不要、聴講無料

     

    ◎担当学芸員によるギャラリー・トーク

    日時:8月18日(日)午後2:30~

    場所:特別展示室

    ※申込不要、特別展チケットが必要です。

     

    ◎夏休み企画

    気象予報士と一緒に展覧会を楽しもう!

    UTYテレビ山梨の夕方の番組でおなじみの気象予報士が、展覧会の作品を空の専門家の目線で楽しく解説します。

    講師:小塚恵理子氏(気象予報士)

    日時:7月28日(日)午後2:00~3:00

    定員:120名

    申込期間:6月22日(土)~7月25日(木)

    場所:講堂

    ※聴講無料

    ※小学校高学年以上を主な対象としますが、幅広い年齢の方にお楽しみいただける内容です。

     

    ◎山梨県立科学館コラボ企画

    こども美術館「ペットボトルで夕日を作ろう!」

    夕日はなぜ赤い?楽しい実験と展覧会鑑賞を通して、夕日の秘密に迫ります。

    夏休みの自由研究にもピッタリです。

    講師:櫻井英雄氏(山梨県立科学館 事業課長)

        市川大睦氏(山梨県立科学館 事業課)

    日時:8月9日(金)  ①午前10:30~11:30 ②午後1:30~2:30

    対象:小学生・中学生(小学校1~3年生は保護者同伴)

    定員:各回保護者を含めて30名程度

    場所:ワークショップ室・特別展示室

    申込期間:6月22日(土)~8月2日(金)

    ※参加無料

      


     

    ●イベント申込方法

    電話にて以下の情報をお伝えください。

    ①参加イベント名、②参加希望時間、③全員の氏名(付添の方も含む)、④年齢(学年)、⑤電話番号(FAX番号)

     

    ●申込先

    山梨県立美術館「黄昏の絵画たち」展イベント係

    (開館日の午前9時~午後5時) ℡.055-228-3322

     

     

     

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