本作品では、農家の夫婦の日常生活が描かれている。頑丈そうな石の壁でできた家の戸口で女性が鶏に餌をやっている。餌は袋状にまとめたエプロンのなかに入っている。彼女の右手から下にこぼれ落ちる餌をめがけて鶏が集まっている。鶏もそれぞれ個性的に描かれており、離れたところからあわてて駆けつけるものもいれば、気づかないままのんびりしているものもいる。ここは家の裏庭。壁には農具が立てかけられている。柵の向こう側には、庭仕事をする男性の姿が見える。大きく育った庭の木に生い茂った葉は、陽光を浴びて輝いている。