種をまく 世界がひらく 山梨県立美術館

MENU
ホームコレクション主な収蔵作品ジャン=フランソワ・ミレー夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い

ジャン=フランソワ・ミレー
《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》

1857-60年 油彩・板 53.5×71.0cm

 ミレーは、1850年代から1860年代にかけて、「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」という画題を好んで描いていた。帽子をかぶった羊飼いは、寒さに耐えるかのように、厚手のマントの前をかき合わせている。従順な羊たちは、ひとつのかたまりとなって、羊飼いに続いている。牧羊犬を連れて羊の放牧をする羊飼いは、杖を持ち、マントをまとった姿で描かれる。羊飼いは、農民から距離を置かれた存在だったが、聖書の中では「聖なる賢者」として描かれていた。さまざまな知恵を有している人とされていたため、旅人が道を尋ねることもあった。