種をまく 世界がひらく 山梨県立美術館

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ホームコレクション主な収蔵作品ジャン=フランソワ・ミレー冬(凍えたキューピッド)

ジャン=フランソワ・ミレー
《冬(凍えたキューピッド)》

1864-65年 油彩・麻布 205.0×112.0cm

 ミレーが手がけた二番目の四季連作のうちの「冬」にあたり、パリに新築する銀行家トマ邸の食堂装飾のために制作された。春は《ダフニスとクロエ》(国立西洋美術館蔵)、夏は豊穣の女神《ケレス》(ボルドー美術館蔵)、秋は天井画(焼失)となる。本作品は、古代ギリシャの詩人アナクレオンの詩から着想を得ている。寒さに凍えながら雪の中を歩いてきたキューピッドが、暖かな部屋から出てきた女性と老人に助けてもらっている場面である。変形カンヴァスを用いているが、それは、食堂の暖炉の上に飾ることを目的としていたためである。