種をまく 世界がひらく 山梨県立美術館

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ホームコレクション主な収蔵作品ジャン=フランソワ・ミレーダフニスとクロエ

ジャン=フランソワ・ミレー
《ダフニスとクロエ》

1845年頃 油彩・麻布 82.5×65.0cm

 農民画を描いたことで有名なミレーだが、彼は物語にもとづく作品も制作している。本作品は、古代ギリシャの詩人ロンゴスによる牧歌的な恋愛小説『ダフニスとクロエ』の一場面を描いたものである。少年ダフニスと少女クロエは、ともに幼い頃にエーゲ海に浮かぶレスボス島に棄てられ、心優しい牧人たちに育てられた。その後、成長するにつれて二人は互いに愛し合うようになり、やがて結ばれることになる。本作品では二人は幼い子どもとして表現されている。ダフニスは森の中で横笛を吹いており、クロエは彼にもたれかかりながら釣り竿をたれている。