種をまく 世界がひらく 山梨県立美術館

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ホームコレクション主な収蔵作品ジャン=フランソワ・ミレー種をまく人

ジャン=フランソワ・ミレー
《種をまく人》

1850年 油彩・麻布 99.7×80.0cm

 本作品は、パリを離れてバルビゾン村に移り住んだミレーがはじめて手がけた大作。「種をまく人」という画題は、パリにいた頃からミレーの興味をひいていた。画面を占めているのは、左手で種の入った袋を握り、坂を下りながら右手で種をまく農民の堂々とした姿である。しかしミレーの絵は、当時の人たちが見慣れていた農民の姿とは、あまりにも違っていた。そのため、この作品がパリのサロンに出品されたとき、農民の力強い姿を称賛する人もいたが、保守的な人たちはこの絵を非難し、種をまく人を体制に異議申し立てをしている姿とみなした。