種をまく 世界がひらく 山梨県立美術館

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コレクション展

山梨県立美術館の収蔵品で構成するコレクション展は、ミレーとバルビゾン派の作品を中心に紹介する<ミレー館>、山梨ゆかりの作家たちの作品を中心に紹介する<テーマ展示室>、甲府市出身の作家である萩原英雄の作品やコレクションを紹介する<萩原英雄記念室>があります。これらの展示室では、年に4回展示替えを行い、常時「コレクション展」を開催しています。

ミレー館 [コレクション展A]

第1室では山梨県立美術館のミレーコレクションを、第2室ではバルビゾン派の画家の作品を中心に展示しています。

ジャン=フランソワ・ミレー
「ミレー没後150周年記念」

 ミレー館の第1室では当館が所蔵するミレーの作品をご覧いただけます。
 《種をまく人》をはじめ、《落ち穂拾い、夏》《ポーリーヌ・V・オノの肖像》《冬(凍えたキューピッド》などを展示しています。また、12月7日(日)まで《ヴォージュ山中の牧場風景》のほか、ミレーの紙作品を展示しています。

※ミレー没後150周年記念:没後150周年を記念し、秋季はパステル画の《ヴォージュ山中の牧場風景》のほか、《種をまく人》に関連する素描や版画などの紙作品をご紹介します。本記念企画は冬季、春季にも実施予定です。
※「3のつく日はミレーの日」:11月3日(月・祝)の開館記念日より、毎月3のつく日にミレー館での写真撮影が可能となります。




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ジャン=フランソワ・ミレー《落ち穂拾い、夏》
1853年 油彩・麻布




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ジャン=フランソワ・ミレー《種をまく人》
1850年 油彩・麻布




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《ヴォージュ山中の牧場風景》1868年 パステル・紙 70.0×95.0cm



ミレーやバルビゾン派の作品を展示しているミレー館(コレクション展A)の3DVRを公開しました。
実際の展示室の中を歩き回るように、オンライン上で展示空間を移動しながら楽しむことができます。
「ドールハウス」ボタンからは、展示室全体を見渡すこともできます。
※個別の作品の解説は、円形のタグをクリックしてお読みください。







ジャン=フランソワ・ミレーの生涯をたどるアニメーションを作成しました。
アニメ「ジャン=フランソワ・ミレー」





 ミレー館では、ミュージアム展示ガイド「ポケット学芸員」を導入しております。「ポケット学芸員」は、展示作品をはじめとするさまざまな情報を案内するアプリです。対象作品につけられている番号を入力すると、解説や関連情報を得ることができます。

⇒ミュージアム展示ガイド「ポケット学芸員」について


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テーマ展示室 [コレクション展B]

山梨ゆかりの作家たちの作品を中心に紹介しています。

「秋の情景」9月2日(火)~12月7日(日)
「コレクションに見る20世紀の美術」
「紙 その豊かな表現」
「銅版画の緻密な宇宙」9月9日(火)~12月14日(日)

「秋の情景」


 秋季コレクション展では「秋の情景」として、日本画や大正新版画、ガラス絵などから、秋の風景や、秋の実りを描いた作品をご紹介します。

<主な展示作品>
中丸精十郎《秋邨暮靄図》、穴山勝堂《獣王図》、川瀬巴水《山中湖不動坂の秋》、小出楢重《静物》



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穴山勝堂《獣王図》1930年 紙本着色



「コレクションに見る20世紀の美術」


 「コレクションに見る20世紀の美術」では、カミーユ・ピサロやオーギュスト・ルノワールといった印象派の画家から始まり、シャガールやミロの版画のほか、梅原龍三郎や里見勝蔵など日本の大家の作品を展示します。

<主な展示作品>
カミーユ・ピサロ《鋤をひく男》、ピエール=オーギュスト・ルノワール《ジャンヌ・ボドーの肖像》、ジョアン・ミロ《アイルランドの老人》、梅原龍三郎《ばら》、里見勝蔵《ペール・リュノアの家》



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カミーユ・ピサロ《鋤をひく男》
1901年 リトグラフ



「紙 その豊かな表現」


 「紙 その豊かな表現」では、支持体としての紙にさまざまな工夫をこらしたもの、コラージュなど紙の重なりが画面にリズムを生み出しているものなど、山梨県関係作家による平画作品をご紹介します。

<主な展示作品>
近藤浩一路《九体寺路》、ポール・ホリウチ《作品No.1》、阪本トクロウ《アフターイメー ジ》



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近藤浩一路《九体寺路》1928年 紙本墨画淡彩



「銅版画の緻密な宇宙」


 「銅版画の緻密な宇宙」では、おもに19世紀のヨーロッパの作品、そしてヨーロッパの影響を受けつつも独自の発展をみせた日本の作家の銅版画をご紹介します。19世紀のフランスでは、写真などの新しい技術におされ、複製をつくるという基礎的な機能をもった銅版画が衰退しつつありました。そこで「画家にして版画家」と呼ばれた画家たちによる銅版画の復興運動が起こります。彼らの作品のほか、彼らに先立つスペインのゴヤ、イギリスのブレイクなどの傑作も展示します。日本の作家は、長谷川潔、駒井哲郎、浜口陽三ら日本の銅版画の巨匠たち、そして山梨県関係作家の齊藤武士、深沢幸雄の作品を展示し、緻密な表現が魅力の銅版画の世界をご紹介します。

<主な展示作品>
フランシスコ・デ・ゴヤ「闘牛技」シリーズ、ウィリアム・ブレイク「ヨブ記の挿絵」シリーズ、「腐食銅版画協会:近代の腐食銅版画」シリーズ、長谷川潔《ニレの老樹》、駒井哲郎《時間の玩具》、深沢幸雄《星屑劇場》



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フランシスコ・デ・ゴヤ
《カルロス5世、バリャドリード闘牛場で、槍で牡牛を突く(『闘牛技』より)》
1815-16年 エッチング、アクアチント


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エドゥアール・マネ
《ローラ・ド・ヴァランス(『腐食銅版画家協会:近代の腐食銅版画』より)》
1863年 エッチング


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深沢幸雄《星屑劇場》1983年 メゾチント

萩原英雄記念室 [コレクション展C]

甲府市出身の作家である萩原英雄の作品やコレクションを紹介しています。

「萩原英雄の描くキリスト」
「抽象のイメージ 版画と油彩画」
展示期間:2025年9月2日(火)~12月7日(日)

 甲府市出身の版画家・萩原英雄は、1954年に結核の療養を機に版画制作を始めました。その頃の作品には、キリストを描いたものが数多くあります。さらに1970年には油彩画の《広島のキリスト》を制作、キリスト教の信仰心とは異なる思いで、キリストという対象を取り上げていたようです。当時の資料などからその思いに迫ります。




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萩原英雄《広島のキリスト》1970年





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萩原英雄 Hideo HAGIWARA
1913(大正2)年-2007(平成19)年

山梨県甲府市生まれ
 日本を代表する木版画家のひとりとして知られる。両面摺りや木版の凹版摺りなどの革新的な技法を開拓し、木版画の新しい表現を切り開いた。色彩豊かな作品は国内外で高い評価を受けている。萩原自身が制作した版画や油彩画など3971点と、萩原が蒐集した様々な地域の作家の作品888点を当館に寄贈したことを記念し、2004(平成16)年、萩原英雄作品展示室〔美の遍路〕と、萩原英雄コレクション室が開室した。2009(平成21)年より名称を〔萩原英雄記念室〕に変更し、萩原の作品や蒐集品を展示している。