世代を超えて愛される絵本を数多く生み出してきた月刊「こどものとも」。1956年に創刊し、子どもたちに上質な美術体験を与える絵本を生み出そうと、様々な芸術分野の第一線で活躍する作家たちを絵本づくりに巻き込んでいきました。作家たちは、絵本づくりを重要な表現の場として、思い思いの手法や可能性を試しました。また、そこからは、「ぐりとぐら」の山脇百合子に代表されるような、絵本を主な活動の舞台とする作家も育っていきました。
本展では「こどものとも」を語るに欠かせない名作絵本の原画作品を多数展示します。これらは、今日、芸術の一分野にまで高められ、子どものみならず大人にも愛好されるようになった絵本について、その原点と歩みを語ってくれることでしょう。また、作家たちが心を込めて描いた原画作品の芸術的な豊かさに触れることで、絵本の世界の奥深さを改めて知る絶好の機会となるに違いありません。
なお、本展には、当館所蔵のミレーの《種をまく人》にちなんで「そらいろのたね」(山脇百合子)が特別出品されます。
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